一昨日は将来の霞ヶ関を背負う入省3年目の若手
一級公務員の方々にお話をする機会を頂きました。
霞ヶ関の方々ともっと話をする機会を設けなければと思うこともあり、
面白い経験でした。
「企業の社会的責任」から現在は「あらゆる組織(官公庁であれNPOであれ、ボランティア団体であれ)が社会責任を追っている」というSR(Social Responsibility)に移行しているのだ、といの話をした際に「あなた方が所属する組織のステークホルダ(利害関係者)は誰ですか?」
という質問を出しましたが、これまで考えていた言葉とは全く違う答えが出てきました。
企業であれば、株主、顧客、取引先、金融機関、社員と家族、官庁、
NPO、一般社会、マスコミ・・・
大学であれば、学生/受験生、保護者、他の学校、金融機関、職員と家族、
NPO、一般社会
などど言うのがこれまでのキーワード。
ところが最初の答えが
「国会議員」
・・・うっ、と詰まってしまいました。
利害関係者ではなく、圧力団体??
国民とか市民社会という答えを引出そうと思っていたのですが・・。
これは、一人の若者の例外なのかも知れませんが、講義のあとに人事院の方にお聴きしたら、ステークホルダーから「国会議員」を外すことはありえない、とのことでした。
やはり、霞ヶ関の皆さんとはもっと密に話をしたほうが良いかと、長年私企業に居たものは思った次第です。
決して非難をしているわけではありませんが、我々が自分の尺度だけで物事を測ってはいけないとの反省です。
・・・・・・
先ほどスティーブ・ジョブズ氏の話がTVで取り上げられていました。
私もマックの前のリサやネクストにはまった時代があったほど彼のファンでしたが、余りに取り上げられるとへそ曲がりは他のことを考えます。
確かにすごい、後を追うものは出ないほどでしょう。
しかし、あのiPhoneやiPadでもその中に使われているレアアースによる部品が無ければ市場に出ないのです。
彼と彼の周りだけでなく、中国やアフリカ、中南米の山奥でそれらの金属を掘り出している人たちが居て初めて彼のものが作られ、世界に広まったことも忘れてはいけないと思います。
今朝ほどの投稿に関して:
返信削除一昨日の若者がどのように考えていたのか講義の中で
したので聞くことは出来ませんでしたが、ベテランの方から
下記のようにご指摘頂きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・
議員という反応に意外と思われたようですが、国民とか
市民社会と大して違わない答えですよ。
国会議員は国民が選んでいるわけであり、国民を代表して
いるわけですよね。国民一人一人の意見を直接聞くことは
実際はできないわけで、選挙で選ばれた人に立法をゆだね、
法律にしたがって行政をする。実際の仕事上、我々にとっては
国会議員は大きなステークホルダーとなるわけです。
もちろん、それだけでなく、審議会などの場を使って、いろいろな
団体の代表者や専門家を入れて行政の在り方、立法の在り方を
議論するわけですが。
・・・・・・・・・・・・・・
議員イコール圧力団体のような印象で捉えてしまうことは
確かに間違いであることは事実です。
国会議員個人とその選ばれたプロセスを考えて個人を
超えた点も考慮・・・・当然ステークホルダーなのですね、
これは反省。
ただ、ゆっくり考えますが、今の世襲議員や陣笠議員を
見ていると、国民を代表しているとは思えないケースも
あるし、だからパブリックオピニオンを聞いたりしている
のかな・・・と思ったり。
このあたりは、省庁の垣根を超え、官民の垣根を越えて
本音で話をする機会を作りたいものです。
________________________________________
色々なかたからこの件に関して(私の浅はかなコメントが
返信削除きっかけで)ご意見を頂き、大変に重要で有意義なテーマだと
思いました。本来ならその若手の方から十分その背景を聞く
べきでしたのに。
また、長年、私企業のみにいると、全く別の世界の霞ヶ関の
考え方が理解できる素地がないことも気づかされました。
実は単語自体が分からないこともあるのです。
「企業の常識」は「社会の非常識」と7年ほど前にトラブルを
起こした時に反省し、社員を社会の風に当たらせる機会を作る
ために「ボランティア休暇制度」を導入したのですが、それに加え
官民交流もこれまで以上に必要であることを改めで思いました。
霞ヶ関から遠い方は
「なぜそんな考え方をするのか」
とのコメントを頂き
霞ヶ関の方からは
憲法の採用する
「間接民主制の採用」や「法律による行政の原理」「議院内閣制」
の観点で当然
とのコメントですし。
(圧力団体の考え方などもお教えいただきました)
その中間に当たる?お父上が霞ヶ関で長年勤務された方からは、
毎日のように「自分は公僕だ」と小さなころから聞かされ、
仕事に没頭する姿をみて尊敬していた。その経験からは
「公僕」(つまり第一には国民・市民社会と言うことだと
思いますが)という言葉が出ず、まず「国会議員」という
言葉が出たことに軽いショックを受けた、
お父上の頃と時代と変わったのか、とのコメントを頂きました。
色々考えるには波紋を起す必要があると思いますので、これからも
池に(つまらない話でも)石を投げ続けたいとも思います。
閑があればこれからもお読みください。
直接コメントを頂いた皆様、ありがとうございました。
柴崎
色々なかたからこの件に関して(私の浅はかなコメントが
返信削除きっかけで)ご意見を頂き、大変に重要で有意義なテーマだと
思いました。本来ならその若手の方から十分その背景を聞く
べきでしたのに。
また、長年、私企業のみにいると、全く別の世界の霞ヶ関の
考え方が理解できる素地がないことも気づかされました。
実は単語自体が分からないこともあるのです。
「企業の常識」は「社会の非常識」と7年ほど前にトラブルを
起こした時に反省し、社員を社会の風に当たらせる機会を作る
ために「ボランティア休暇制度」を導入したのですが、それに加え
官民交流もこれまで以上に必要であることを改めで思いました。
霞ヶ関から遠い方は
「なぜそんな考え方をするのか」
とのコメントを頂き
霞ヶ関の方からは
憲法の採用する
「間接民主制の採用」や「法律による行政の原理」「議院内閣制」
の観点で当然
とのコメントですし。
(圧力団体の考え方などもお教えいただきました)
その中間に当たる?お父上が霞ヶ関で長年勤務された方からは、
毎日のように「自分は公僕だ」と小さなころから聞かされ、
仕事に没頭する姿をみて尊敬していた。その経験からは
「公僕」(つまり第一には国民・市民社会と言うことだと
思いますが)という言葉が出ず、まず「国会議員」という
言葉が出たことに軽いショックを受けた、
お父上の頃と時代と変わったのか、とのコメントを頂きました。
色々考えるには波紋を起す必要があると思いますので、これからも
池に(つまらない話でも)石を投げ続けたいとも思います。
閑があればこれからもお読みください。
直接コメントを頂いた皆様、ありがとうございました。
柴崎