先日のろう話者教育に関して、桜美林の佐々木先生から
同意を頂きましたのでメイルそのものを転送します。
ろう話者、視覚障害者の方々の状況をもっと知らねば
と思いました。
・・・・・・・・・
柴崎さん
桜美林大学の佐々木です。
「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育:
映像を通してみる カナダにおける革新的試み」の
報告をしていただき、有難うございました。
まったくご報告の通りで、ろう者は日本国内のれっきとした(?!)
マイノリティ言語話者なのです。しかも第1言語が大変な抑圧を
受けているケースです。
聴覚障害者として、障害者手帳を持っている34万3千人の
中に入っている人でも、抑圧のせいで日本手話が出来ない人が多数います。
両親とも聴者であり、成人するまで他のろう者には一度も会ったことなく
過ごすというケースがめずらしくないという状況ですから。
自然に習得できるはずの、目の言語である日本手話には接することができず、
本来音声言語である日本語を、意味もわからぬままに訓練されてきたのです。
3.11の後、いちはやく官房長官会見などに手話通訳がつきましたが、
画面が小さい上、日本語を手指単語で示す、いわゆる日本語対応手話で
あったために多くのろう者にとってはわかりにくいものだったという
手話の質の問題もあります。ろう学校の先生も、大多数は聴者であり、
ろう児の認知発達をうながせるレベルの手話、教科を教えられるれべるの
手話を使うことは出来ません。日本語にちょっと手指単語をつけるだけで、
「手話で教えている」とするろう学校の現実を私たちはどうやって
変えていけるでしょうか。
・・・・・・・・・・・・
更に
どうぞお流しください。本当にたくさんの方に知っていただきたいと
思います。今、日本ろうあ連盟が主導して、「手話」をあいまいな形のまま
法制化しようという動きもあり、とても心配しています。
ろう児のことを考えたら、L1の日本手話を大切に育て、その上にL2の
書記日本語の力も育て、十分な知的発達をと考えるはずなのですが。
0 件のコメント:
コメントを投稿