2012/03/02

【JAR】難民起業サポートファンド:公益認定のご連絡



難民支援協会から
「難民起業サポートファンド」の案内がありましたので転送します。

ご記憶の通り、グラミン銀行のユヌス総裁はマイクロファイナンスでノーベル平和賞を受賞しました。

難民が日本で起業することは難しいことですが「経営支援と共に、事業のための融資を組み合わせて行う」

また、金額は「今後、難民の起業家と、事業の進め方を共に考えた上で、最高100万円程度の少額の融資」

その後は「融資を活用した事業拡大および融資返済の実績を積んだ上で、一般の民間もしくは公的金融へ繋げ、事業の継続的な成功を目指す」

大きなチャレンジですね。

難民起業サポートファンドの公益認定のお知らせ
〜難民の起業家のための、経済的自立を目的とした
マイクロファイナンスを行う日本初の公益法人の設立〜

日本で生活している難民の、起業による経済的自立へのチャレンジを支援する
「難民起業サポートファンド」(事務局:東京都新宿区、代表理事:石井宏明)が、
本日公益社団法人としての認定を受けました(1)
当社団は2010920日の設立当初より公益法人への移行を目指してきましたが、
今般の認定により難民起業家への融資が可能となりました(2)

マイクロファイナンスによる経済的自立の支援を行う公益法人としては、
日本初の事例となります。当事業は、生活の安定を通して難民の「人財」への
転換につなげるだけでなく、難民のベンチャースピリッツが広く日本社会に活力を
もたらすことも目指しています。

背景:厳しい状況の中で、起業というチャレンジを行う難民
日本においては年間約1,900名の難民申請者(2011年)がいますが、彼らや
在留資格を得られた難民(以下難民)の雇用の機会が少なく、社会保障も不十分な
ため、不安定な生活状況に置かれていることが多いという問題があります。
その一方で、母国から逃れ、身よりもない日本での大変な生活を乗り越え、自ら道を
切り開いてきた難民の中には、あきらめず困難を何とか打開しようとするアイデアと
意欲を持つ人もいます。その一つの方法が、起業です。一部の難民は、例えば
レストランや貿易業など、自ら事業を立ち上げることで、自身の収入と他の難民の
雇用を生みだし、経済的価値を生みだしています。当社団は、このような難民の
取り組みを支援することを目的に、設立されました。

事業内容:マイクロファイナンスを組み合わせた難民起業家への経営支援
難民が日本で起業するにあたっては、市場や商習慣についての知識・経験が十分
ではなく、また外国人であったり日本での実績がなかったりすることから事業のための
資金を獲得することにも困難が伴います。当社団はこの問題に対して、経営支援と
共に、事業のための融資を組み合わせて行うことにより、解決を試みます。
これまで、難民の経営するレストラン事業に対する経営支援を試行的に実施して
きましたが、この度の公益認定により融資を行うことが可能となりました。
今後、難民の起業家と、事業の進め方を共に考えた上で、最高100万円程度の
少額の融資を行い、伴走して事業の立ち上げを支援します。そして、融資を活用した
事業拡大および融資返済の実績を積んだ上で、一般の民間もしくは公的金融へ繋げ、
事業の継続的な成功を目指します。

事業の社会的意義:難民の「人財」化と共助の実現。経済的自立支援のモデルケース
起業支援により難民の自立と生活の安定を促進することで、難民=「重荷」という
社会のイメージを、すばらしい可能性を持った「人財」へ転換することができると
考えています。また、そうして成功した難民が、難民同士で助けあい、難民の
日本社会での生活が安定することが期待されます。さらには、難民の起業精神=
ベンチャースピリッツが、日本に暮らすさまざまな人びとや日本社会に活力をもたらす
ことも目指しています。
なお、当社団は、マイクロファイナンスによる経済的自立の支援を目的とした、
日本で初めての公益法人となります。この事業の成功は、例えばホームレスなど、
難民以外の社会的に周縁化された人々の自立に向けた一つのモデルケースとなる
可能性があります。このことからも、当社団の設立には大きな意義があると考えています。

難民支援協会との協力
当社団は、日本国内で難民に対する総合的な支援を行っている認定NPO法人
難民支援協会(事務局:東京都新宿区、代表理事:中村義幸)の、難民コミュニティ
への支援から発案され、設立されました。難民支援協会では難民コミュニティに
対して、リーダーシップワークショップや手芸ワークショップ、日本語教育等を行って
きましたが、経済的自立および難民同士の助け合いを可能とする難民による起業の
動きにも着目し、マイクロファイナンスの可能性を研究してきました。今後も、難民の
経済的自立を同じく目指す団体として、両法人は協力関係を続けていきます。


公益認定を受けたことにより同時に、寄付者に対する税制上の優遇措置も実現します。
今後、広くご支援とご協力を募り、難民の経済的自立と、日本社会の変革に向けた
取り組みを本格化させていきます。

当事業は、社会的な課題の解決に取り組む革新的な事業に対する支援を行っている、
合同会社ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(事務局:東京都千代田区、
代表社員:岡本拓也)からの、助成金及び人的支援を受けています。今後も引き続き、
社会課題解決の一つのモデル確立に向け、協働を続けていきます。

(1)
旧法人名「一般社団法人難民マイクロファイナンス」。公益社団法人としての登記は
    
準備中。
(2)
貸金業法の規定により、公益法人は貸金業としての金融庁への登録をせずとも
    
融資が可能です。なお、現在融資に関連した内部規則の制定を行っており、
    
融資の開始時期は改めて公表します。

参考資料:「起業支援を通して、難民の経済的自立・雇用創出を支える:難民起業
サポートファンドについて」 http://espre.org/wp-content/uploads/2012/03/espre120301a.pdf
(日本での難民の状況、事業モデル、これまでの支援ケース、スケジュール、体制など記載)

(参考)難民起業サポートファンド:団体概要
 正式名 公益社団法人難民起業サポートファンド
 英語名 Entrepreneurship Support Program for Refugee Empowerment
 設立日 2010920
 公益認定日 201231
 実施事業 (1) 難民等の起業に対する融資及び経営支援、並びにマイクロファイナンスに
                     
関する調査、研究及び広く日本社会に向けたアドボカシー事業
                  (2)
国際機関との協働による難民等の自立支援事業
 代表理事 石井宏明(認定NPO法人難民支援協会 常任理事・事務局長代行)
 事務局長 吉山 昌
 事務局  〒160-0004 東京都新宿区四谷1-7-10 第三鹿倉ビル6
      電話    03-5379-6001(認定NPO法人難民支援協会内)
      FAX    03-5379-6002
      e-mail    info@espre.org
 ウェブサイト http://espre.org

本件に関するお問い合わせ先:難民起業サポートファンド(担当:石井、吉山)
e-mail: info@espre.org
TEL: 03-5379-6001
(認定NPO法人難民支援協会内)

FAX: 03-5379-6002

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