2011/03/09

笹川平和財団主催「人口変動の新潮流への対処」事業シンポジウム

昨日は"笹川平和財団主催「人口変動の新潮流への対処」事業シンポジウム"
にコメンテーターとしてお声が掛かり参加させて頂きました。
提言を頂いてから時間が無かったことともあり未消化のままで、
さらに短い時間で発言をする必要もあり内容が分かりにくかったか
と危惧しています。
主催者の意図とは外れた話で申し訳なかったとは思いますが、
議論が高まったので役割は果たしたかと思っています。
発言のポイントは下に書きますが、3年間じっくり研究されたとのこと
ですのでもう少し時間を掛けてお話を伺えば聴衆が抱いている質問も
カバーされたのではないかと残念に思います。
今回の提言の中にある移民基本法/基本計画の必要性などはこれまでも
集住都市会議などでも何回も提言されていますが、今回、笹川平和財団
から提言されることで議論が高まり具体策に繋がることを期待しています。
また、研究に終わらせず社会にぶつかって行こうという気持ちで、敢えて
(外国人による)家事手伝いにも踏み込んだ安里さんなどは、私の様な者を
コメンテーターに呼んだ以上(?)に勇気あることだと思います。
提言は後日ホームページにでも掲載されるのではないかと思いますので
それを期待しましょう。(表題だけは下に書きました。)
私の申し上げたかったことは
1) この種の話で忘れがちなことは、年寄りは若いものの世話にならない
ように頑張るべきで
「こどもは私たちのケアをするために生まれてくるのではない。
彼らには彼らの幸せを求めて生きて欲しいし、その権利がある。」
という視点が無視された議論が多いということです。
1年前に上映された「私の中のあなた」という映画があります。

http://watashino.gaga.ne.jp/
概略:11歳の少女アナは、白血病の姉に臓器を提供する
ドナーとして、遺伝子操作によってこの世に生まれた。
母サラは愛する家族のためなら当然と信じ、アナは
これまで何度も姉の治療のために犠牲を強いられてきた。
そんなある日、「もうケイトのために手術を受けるのは嫌。
私の体は、自分で守りたい」
・・・
と、話が展開するのですが、将来の子どもに老いた我々が負担と
なるのはこの話に似ているな、と思いました。
2) 現在の生活水準を維持
という話がベースとなっていますが、この水準とは?40年後に
クーラーをがんがんつけ、牛肉をたらふく食べ、アイスクリームを
ほおばる生活などありえましょうか。
今朝のNHKのニュース(ラジオ)でも流れていましたが、ブラジルの
コーヒーの消費量はこの10年(だったと思います)で30%伸びて
ここ一二年でアメリカを追い抜く勢いとか。インド・パキスタンの人口
爆発もあり、発展途上国での食料・エネルギーの消費の増大は
目に見えています。それにも拘わらず「現在の生活水準を維持」は
無理でしょう。
その時はGDPも10位くらいで、為替も1ドル=150-200円くらいで
食料やエネルギーの輸入もままならない・・・
きっとまたブラジルに行く人が増えたり・・。
その他もありますが、それはまた。
今回の提言のタイトルだけ:
1.海外人材の積極的受け入れのための移民基本法と基本計画の策定
2.雇用許可制度の導入
3.超高齢社会に備えた家事・介護・看護人材の導入
4.多文化共生のための社会統合政策の実施
5.人材争奪の防止のためのグローバルな協調体制の構築

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