2011/03/22

南砺の会社が福島県相馬の被災者支援 移民の縁、受け入れ準備

約200年前に砺波地方から多くの農民が移住した福島県相馬地方の被災者を支援しよ うと、合同会社地創研(南砺市)は、被災者の受け入れ準備を進めている。市と連携しな がら被災者の長期的な生活をサポートする考えで、同社では「両地方は兄弟同然の関係。 私たちにしかできない支援を続けていきたい」としている。同社は21日、岩手県釜石市 に救援物資を発送しており、地縁を生かした支援の輪を広げている。
 同社役員の太田浩史大福寺住職=同市大窪=によると、砺波、相馬両地方の縁は178 3(天明3)年の天明の大飢饉(ききん)にさかのぼる。福島県浜通り地方一帯を藩領と する相馬中村藩は飢饉で人口が半減する甚大な被害を受け、1840年代にかけて北陸か らの移民政策がとられた。約8900人の移民のうち、砺波地方が8割以上を占めたとさ れる。
 浜通り地方では福島第1原発事故などの影響で、自宅に戻れるめどが立っていない被災 者が多い。同社では、南相馬市役所や原町別院などの寺院と直接連絡を取りながら、受け 入れ体制を整えた。市営住宅や民間施設で数カ月間受け入れ、今後の「疎開」も含めた生 活相談にも応じる。
 同社は21日、福光出身の野嶋諭さん=宝樹寺住職=が避難所の世話をしている釜石市 に向け、衣類などの救援物資を発送した。要望を野嶋さんから直接聞き、川合声一代表、 蓑口潔副代表らが箱詰めした。22日ごろに届く予定。

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