先日、アーティストの村上隆氏のTwitterをご紹介しましたが彼を朝日がインタビューしていました。
これが多くのブログで取り上げられています。
「『クール・ジャパン』なんて外国では誰も言っていません。うそ、流言です。日本人が自尊心を満たすために勝手にでっち上げているだけで、広告会社の公的資金の受け皿としてのキャッチコピーに過ぎない。」
「それは、広告会社など一部の人間の金もうけになるだけ。アーティストには還元されませんし、税金の無駄遣いです。・・・クリエーターの報酬もきわめて低いうえ、作業を海外に下請けに出すから、人材も育たない。地盤沈下まっただ中です」
とあります。
確かにアーティストにとって許せないところもあると思いますが
一方、日本の品物を紹介しようと(アーティストではなく地道な
商人として?)頑張っている人たちがいます。少なくとも彼らは
このキーワード「クールジャパン」がきっかけで積極的に
動き始めました。それでもいいのではないか、と、あまりに
村上氏の言葉が取り上げられると、へそ曲がりは考えます。
しかし、このインタビューには彼らしい発言があります。
長くなりますが引用します。
「もっとアーティストに利益が還元されるように、著作権をはじめとする法制度の整備が急務」
「美術大学は無根拠な自由ばかりを尊重して、学生に何らの方向性も示さない。芸術には鍛錬や修業が必要なのに、その指導もできない。少子化や国立大学の法人化で、学生がお客さんになってしまい、教師は学生に迎合している。お陰で、あいさつさえまともにできず、独りよがりの稚拙な作品しかつくれない学生ばかりが世に送り出される。先鋭的なものは何も生まれてこない。だから、世界に出ていって通用する芸術家が日本にはほとんどいないんです。」
「彼ら(尊敬する芸術家)は自分の作品が世間に認められたくて仕事をしているんじゃない。本当に世の中を変えたくてやっているんですよ。ただ絵を描いたり、彫刻を作ったりするだけですけど、そうした活動を通して人々を目覚めさせるのが、僕ら芸術家の仕事なんです」
「でも、普通に考えれば、芸術ごときで世の中は変わらない。芸術なんて、この現代社会の中では無能、無意味です。だけど、やり続けるしかない。僕らがもだえ苦しみながら活動している姿を見て、鼓舞され、勇気づけられる人たちが絶対にいるはずだからです」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201201160436.html
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