2011/05/29

「日本との懸け橋に」カズ 全世代ブラジル戦計画

ブラジル・サッカー協会(CBF)から極東担当理事就任のオファーを受けたJ2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(44)が20日、早くも就任後のプロジェクト第1弾の青写真を披露した。さらに理事の活動に本腰を入れるため、現役引退後には1年の半分をブラジルで生活するという仰天計画も明かした。ピッチ外でも注目のカズは21日、アウェーのJ2岡山戦で今季初ゴールを狙う。 

 気分は早くもブラジル協会理事だ。極東担当理事就任のオファーを受けたカズは「子供の大会から大人の大会まで親善試合を開ければ」と早くも具体的なビジョンを披露した。カズ自身、18歳だった85年にブラジルのクラブチーム「キンゼ・デ・ジャウー」の一員として一時帰国し、静岡高校選抜と対戦した経験を持つ。各年代の代表チーム同士の対戦をはじめ世代別の交流戦が最高の強化になると信じている。

 また、将来の“ブラジル移住”という仰天計画も明かした。「本当の人脈をつくるには向こうに住まないとね。引退したら1年の半分ずつ日本とブラジルに住むよ」。“還暦まで現役”を公言するカズが、自身の引退後について語ること自体が珍しい。理事就任や、両国のサッカー界の発展を本気で考えている証だ。

 注目の就任時期は今季終了後のオフが有力だ。当初は今年4月にもカズがリオデジャネイロに招かれ、ブラジル協会幹部と理事就任について協議する予定だったが、日程の調整がつかずに中止となった。カズは「1度、ブラジルに行くよ。現役に支障がないように並行してできればね。日本との懸け橋になりたい」と語った。

 練習後は岡山戦に向けて敵地に出発した。遠征用バッグには鮮やかなオレンジ色のシャツを着た自身の写真が掲載された20日付のスポニチ本紙をしのばせた。岡山と言えば、昨年8月の対戦で途中出場でファーストタッチでゴールを決めており相性は良い。「次はゴールを決めて1面を飾りたいね」。カズに対する期待はピッチ内外で高まるばかりだ。

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