白鵬の土俵入りで初めて露払いを 経験した魁聖(左)は新入幕6連勝 |
新入幕同士の対戦で魁聖が栃乃若を寄り切って全勝だ。新入幕の初日からの6連勝は1991年九州の貴ノ浪(現・音羽山親方)以来、20年ぶり。「本当ですか? まだまだです。これから長いですから」と頭をかき、全勝が白鵬と2人だけになったことにも「そんなの言わないで。たまたまです」と謙そんし、また頭をかいた。
この日は初めて横綱土俵入りで露払いを務めた。「取組より緊張した。(横綱は)かっこ良かったです」と初の舞台を楽しんだ。ブラジル出身者として初の幕内力士。子供の頃はサッカーをやらず、柔道で汗を流した。「(サッカーは)強制的にやらされるから」と自由を求めた結果だった。
八百長問題で春場所が中止となり1場所遅れの新入幕。母国でスカウトされ、06年7月に来日して以来、ブラジルへは一度も帰っていない。幕内で勝ち越したら初めて帰国する予定が、そのチャンスも先延ばしとなった。6連勝で勝ち越しも見えてきたが「自分の夢は相撲ですから」と今は目の前の土俵に集中している。
放駒理事長(元大関・魁傑)も期待のホープに「これだけ勝てば自信になるだろう。よく前に出ていた」と賛辞。ブラジルの新星は連勝街道を突き進む。
◆魁聖 一郎(かいせい・いちろう)本名・リカルド・スガノ。1986年12月18日、ブラジル・サンパウロ生まれ。24歳。友綱部屋。04年に相撲世界ジュニア選手権3位。06年秋場所初土俵。193センチ、174キロ。日本人の祖父母を持つ。得意は右四つ、寄り。
スポーツ報知
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