2012/12/27

経産省 : 日本興業標準調査会 標準部会 高齢者・障害者支援専門委員会


本日、初めて経産省の  日本興業標準調査会 標準部会   の「高齢者・障害者支援専門委員会」を傍聴しました。

これまで文科省と厚労省の障がい者に関する会議を傍聴させて
貰ってきましたが、経産省がどのように関わるか知らなかったので。

本日はJIS規格に関する議論がなされていました。あるものは新規の
規格の提案、あるものは現在の規格の改正案。(そういう会議だった
のも知らずに傍聴。)

恥ずかしながら本日までJISに障害者・高齢者に関するハンドブックが
存在することすら知りませんでした(2011年版では38・・帰りに
日比谷図書館で確認)。

新規案件は
補高便座(便器の上に載せて障害のある人が使えるようにしているもの)

ベッド用テーブル(病院や介護の現場で使っているもの)
の規格。
これまでこれらに規格が無いまま使われていたことにびっくり。

議論を聴いていて、分かりにくい手書きの図面を使っていたが、経産省
とあろうところがなぜCGでシミュレーションするようにしないのだろう。
これでは誤解を招く恐れがあるのでは、と思いました。

今回の重要なポイントはJIS S0031の改正案でした。
この正式名称は
高齢者・障害者配慮設計指針−表示物−
 色光の年代別照度コントラストの求め方

背景は、高齢者になると青い光が見えにくくなるが、最近のLEDの急増で
ニーズが高まったのでそれに合わせるというもの。
問題となったのは、その適用範囲に
「・・・但し、正常色覚と異なる分光視感効率をもつ色覚障害のある人々
またはロービジョンの人々が見る視覚表示物は対象としない。」
となっている点。
これが障害者排除に聞こえるし、赤が識別できない障害者が多いのにも
拘わらずその規格が無いまま健常者の青色だけ対象とすることは問題で
ある、ということ。
その後、CUD(カラー・ユニバーサル・デザイン)や「障害者の権利条約」
の話なども出され、この議論は今後も続くことに。

また、新しく加わった委員から
「高齢者・障害者」という名前がこの会議についているが、
そのコンセンサスをもう一度固めるべきではないか、
との意見も出されていた。

JIS規格は障害のある人々が学ぶ場所、働く場所にも大いに影響するので
これらの話は他の省庁も巻き込むべきなのでは、とも思いました。

今後も進展があれば報告します。

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