2011/01/24

BRICsがBRICsでなくなる日

一投資銀行の命名から、サミットまで行われるようになったBRICs
AFPBB News

Financial Times記事の翻訳です。
前半は言葉遊びに近いものです。
「ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国を1つのグループにくくりBRICsと命名したジム・オニール氏は今回これにトルコ、インドネシア、メキシコ、韓国の4カ国「TIMS」を追加して「成長市場」というカテゴリーをぶち上げた。
ブラジルの「B」とロシアの「R」を除いてベトナムの「V」を加えれば「VICTIMS(犠牲者)」となるだろう。」
後半は、グループにまとめてもそれぞれ違う性格の
国の集まり、多様性が存在しているとの当然の指摘
で終わっています。
「しかし、厳密な定義に基づく類型化でさえ(「経済成長の見通しが良好な、大型の中所得国」であるBRICsはその一例)、事の本質が浮かび上がってくる場合もあれば、同じくらい見えにくくなる場合もある。
例えば、BRICsの4カ国は均質な投資対象にはほど遠い。石油や天然ガスでの稼ぎに偏ったロシアと、製造業の雄である中国とでは、経済成長の原動力になり得るものが全く異なっている。また、BRICsを1つの地政学的なブロックとしてとらえる傾向は、もっと理にかなっていない。この4カ国は性格も利益もかけ離れている。
まず、4カ国のうち2カ国では民主主義が採用されているが、1カ国では専制政治が行われており、残る1カ国はその中間に位置している。また中国の為替操作は、米国や欧州諸国へのそれに負けないダメージをブラジルやインドの製造業にも及ぼしている。中国とインドは核分野において軍事面でも戦略面でも長年のライバルだ。
国々を様々なグループに分類するゲームもまだ終わりそうにない。だがそれでも、均質に見えるグループの中にも多様性が存在していること、そして「新興国」と呼べばその国がその通りに台頭するというわけではないことは、覚えておく価値がある。」

Source: JBPRESS

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