2012/09/24

厚労省 : 「非正規雇用労働者の能力開発抜本強化に関する検討会」・・・ちょっと長文


ブラジル人の雇用に関係があるか、と思い
 第1回「非正規雇用労働者の能力開発抜本強化に関する検討会」
を昨日(」9月20日)傍聴してきました。

傍聴者「若干名」とあったのに部屋に入って行ったら60-70名が傍聴
しておりびっくり。
今回の会議には(霞が関外からの参加は若干名ではあっても)多くの省庁の
担当者が傍聴していたようでこの問題の大きさ、関心の高さが示されていました。
委員の一部の人の発言が明確に聞こえない部分もあり残念。議事録を待ちます。

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今回の検討会:
1.趣旨
・・・非正規雇用の労働者の能力開発についての対策を抜本的に強化し、計画的に取組を推進することとしている。
・・・非正規雇用の労働者の望ましい人材育成施策を検討するため、本検討会を開催する。
2.検討事項
(1)非正規雇用の労働者に対する人材育成について、企業の取組やそれに対する国の支援策等の状況、効果等の検証
(2)「望ましい働き方ビジョン」や「提言型政策仕分け」で示された施策の方向性に基づく能力開発の抜本的な強化策

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と言うことでこれから4回程度で提言を出す予定とのこと。

メンバーを見ると、企業代表は大手百貨店、労働者側も大手労組で、本当に
派遣労働者の状況が分かっている人がどれだけいるのか、受益者不在では
ないのかと多少の不安はありますが、今後の進展を見たいと思います。

尚、(この後は、外国人労働者などのことが頭にあったので、偏った見方に
   なっていると思いますが。)

この会議の趣旨に引用されている、平成24年3月に策定された
「望ましい働き方ビジョン」には

>「人材立国」に向けて一人ひとりの能力を高めていく必要がある。

とあります。この重要性は十分に分かります。

しかし、最近、外国人労働者、身体障害者、指摘障害者、精神障害
(発達障害を含む)者の状況に触れる機会が増えれば増えるほど、この
「一人ひとりの能力を高めていく」
という言葉が適応できない人がいることが気になりました。彼らこそ非正規で
働いてるのに・・・中高年以上でもそうですね。

・また、今回の検討会でも一委員から指摘がありましたが、今回、討議する
「能力」とは何を指すのか明確ではない。また、企業は何を求めているのだろう。

・>企業の取組やそれに対する国の支援策等
と検討課題にあるが、企業が「非正規雇用の労働者に対する人材育成」をやる
のだろうか?
重要な教育現場でも非正規の講師などは研修費用も出ていない!まして企業で。

・さらに、その「能力」とやらが身に付けば「就職」は保障されるのだろうか。
確かに何か「出来る」方が良いことは事実だが。

リーマンショック後、企業が一番最初に切ったのは外国人派遣労働者。
彼らは今回の検討事項「能力開発」の対象にはならず「蚊帳の外」になるのでは?
彼らは、季節労働者的に企業が多忙な時期だけ働く機会を得ることができる。

ちなみに、相変わらず、特別な技能も持たず、日本語も不十分でも
(不安定な仕事ではあっても)声が掛る外国人労働者がいます。
これらの企業は「能力」でなく「労働力」を求めているのでは?
この種の仕事は今後も存在し、その仕事を求める労働者もいる。
この分野に限って言えば「能力開発」ではなく、待遇改善が必要なのかも知れない、
ミスマッチの部分があるのでは、と会議を聴きながら思いました。

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