2010年10月の国勢調査の速報値で、県の総人口は50年ぶりに減少し、前回の05年調査の確定値より1万2221人減の185万4742人となった。前回調査でも日本国籍を持つ人は減っていたが、外国籍を持つ人が増えていたため、全体として減少傾向が目立たなかったとみられる。
県統計室によると、人口が05年の確定値より増えたのは、北勢地域の鈴鹿市、四日市市、朝日町、亀山市、桑名市、菰野町、川越町と、玉城町、明和町の計9市町。減ったのは、伊勢市、志摩市などの南勢地域や、伊賀市、津市などの中勢地域を中心に20市町だった。
野呂昭彦知事は19日の定例会見で「日本国籍を持つ三重県人は数年前から減少していると認識していたが、リーマン・ショックまでは外国人の登録が増え、県の人口を減少させずにきていた」と話した。
県内の外国人登録者数は、09年末時点で4万9076人で、過去20年間で4.7倍に増えた。
だが、リーマン・ショックで経済状況が悪化した08年末では前年比2.8%増と最も低い増加率となり、09年末には、登録者数が最も多いブラジル人が14.1%減に。全体でも7.5%減と初めて減少。県内の総人口に占める割合も前年比0.25ポイント減の2.58%となった。
統計室では「速報値の段階では国籍別のデータがないので、減少の理由については今後みていく」としている。
野呂知事は「中山間地域のみならず、今後都市における高齢化の問題などさまざまな面で課題が出てくる。社会保障や地域医療の制度においても、国や市町の対応と連携しながら、状況を把握して取り組んでいく」と話した。(藤崎麻里、永友茂則)
SOURCE: 朝日新聞
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