2011/06/15

寺島実郎 : それでも一定水準の原子力発電は残さざるを得ない

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寺島実郎氏は
「それでも一定水準の原子力発電は残さざるを得ない」
と述べていますが、その理由は説得力があるとは思えません。なぜか彼の論調が変わったように思えるのは私だけか・・。
「従来から、原子力推進派には、論拠が2つありました。
1つは、今述べたとおりで、原子力は環境に優しいということ。
それから2つ目はコストが安いということです。もっともこれには、うまく稼働し続けたならばという前提がつきます。
私は、この2つの理由で原発を推進するのは間違いだと、明確に、ずっと語り続けてきました。私は原子力推進派でもなければ反対派でもありませんが、その2点を根拠にするのは間違っている。 」
「それでも、日本には、ある一定の割合で、原発を持ち続けなくてはならない理由があります。
まず、日本は、徹底して原子力を平和利用してきた国です。その日本が、原子力という分野において果たすべき責任は非常に重いのです。
日本以外の大国と呼ばれる国、特に国連で拒否権を持つような国々はみな、軍事力としての核を持っています。それに加えて、原発を持っている。軍事力の核と平和利用の原子力発電を両輪のように動かしているのです。そういった国と比べると、日本は特異です。核を持たないのに核燃料サイクルを許容されているのは、それはひとえに、技術力があるからです。
今、原発を手放すと、核を持たない日本からは、原子力関連の技術を育て、蓄積する受け皿がなくなります。 」
「日本が脱原発を推し進めても、そうしなくても、見渡せば周囲には原発が林立しているという状況に迫っていくことだけは間違いがありません。
アジアで福島第一のような事態が起こったなら、その影響は必ず日本に波及します。今、福島が世界を凍りつかせているのと逆のことが起こります。
そう考えると、日本だけが脱原発をしても、意味がありません。
また、そういった事態が起きたとき、日本に原子力に関する技術基盤が蓄積されていなかったなら、国際的なエネルギー戦略の中で、日本は部外者になってしまいます。
今、国際原子力機関(IAEA)のトップは日本人です。これは、今まで日本が平和利用に徹してきたことを、国際社会が評価した結果です。
今が踏ん張りどころです。蓄積してきた技術力で福島の事故を収斂させて見せることが重要なのです。 」
*今回の事故をきっかけに原発の危うさを知らしめるのも
日本の役目では。
「私は、電源供給の25%から30%、1次エネルギー供給の15%くらいを原発でまかなうのがベストバランス、エネルギーのベストミックスだと考えています。 」
廃棄物はどうするのだろう?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110610/220680/?rt=nocnt

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