2011/03/18

地震から思わずみえない状況 (長文)

他のMLでお読みになっておられるかと思いますが
リリアン・テルミ・ハタノ先生の投稿を転送します。
私たちの友人のブラジル人学校が被災しています。
(読みやすいように改行だけ変えました、悪しからず)


複数MLに送信しています。重複してこのメール受け取る人びとにはどうかお許しください。ブラジル学校関係者と話していてみなさんにその叫びと聞こえた状況報告をきいていただければと思います。
是非考えていただきたいことがあって、メールします。
地震の影響を受けている地域の中には当然、日本国民だけではないのです。
身体な不自由の方、高齢者、日本語が分からない、様々な人びとが被災しています。
メディアでは、私が見ている範囲では、日本語がわからない人のことはあまり報告されていません。外見で分からないいわゆる「見えない外国人」の人達の状況はきっと本当に不安でしょう。外国人のことに関心がある多くの人びとはいろいろと協力しています。それをうったえることさえもできない状況もあることでしょう。こんな時に「当事者」に冷静になるようにも大変だと思います。
その地域周辺にはブラジル学校もあります。少しばかりその状況についての報告させてください。自分は関係ないと思うかもしれませんが、必ずしもそうではないとこの長文を読めば分かると思います。
ブラジル学校がなぜ日本だけに増えたのかを少し考えていただければと思います。
現在ブラジル学校協議会では、78校あると言われています。地震後、どの位の学校が本当に存在しつづけるのか、正直分かりません。いろいろな立場、視点でみれば、もちろん、いろいろな考えがあります。しかし、この時だからことs、「多文化共生」が語られるときに、今後こんなに地震、津波、火山、原子力発電所、少子化高齢化の問題が山積もりになっている社会がどう今後社会として成り立って行くのか、どう日本国民が行きて行きたいのか、外国人の私には分かりません。心配しています。
ブラジル学校のいろいろな研究もされてきましたが、今の緊急時にその状況がよく見えてきます。
誰が悪いのかを探しているのではないです。もちろん、手に負えない状況ですが、是非考えていただければと思い、メールします。
私が把握している範囲では、学校の建物自体は今のところは大丈夫です。
ただ、地震から、あるところのブラジル学校の校長と話したら、企業、派遣会社、保護者からかなりのプレッシャーを感じているそうです。
それは、どのようなプレッシャーかお分かりでしょうか。是非想像していただければとおもいます。
燃料が不足している地域に、送迎が原則のブラジル学校の子どもたちを一日の早く、子どもを預かってほしいというのです。保護者は仕事しなければならないから。会社の方は、労働者がなければ、どうしようもないと言うのです。
学校を一日も速く影響するようにというずうと電話がくるそうです。
燃料が制限されているのに、どうすればいいのか、そういう状況で、子どもをあずかって、
責任は大きすぎるというのです。最ものことでしょう。
ブラジル学校がある周辺の向上では、飲食店、コンビニなどに商品を提供する会社で休めないというのです。会社も精算をつづけなければ、あらゆる影響がでます。
あらゆるところに見えないところに外国人がこの社会を支えていることが案外見えていないようです。
では、企業が悪いのでしょうか?そうとは言えない。
保護者が出稼ぎだから、お金のことしか考えていないからでしょうか?本当にそうでしょうか。
誰にでも生活をしなければならないのです。
学校側は、あらゆる不安を抱えていながら、預からなければ経営が成り立たない、難しい判断をしなければならない。このような非常事態にいわゆる「学校」ではないから、どう対応していけばいいのか、確かな情報、彼らに多言語化した情報が届かない状況があります。
地域差はあるでしょうが、「リリアン、原子力発電所は本当に大丈夫なの?
どうすればいい?」ときくのです。とにかく、私もとにかく落ち着いて、周りの関係者としっかり話し合うようにというしかないです。個々は、責任者をさがしているのではなく、ぜひ、そういう不安な状況で、さらに不安を抱えている子どもたちの存在を忘れないでほしい。
一日も速く日本を出て行きたいと思っている保護者も多くいます。何も準備しないで、このような状況で帰国したとしてもと思ってしまうところもありますが、これは、個々の判断でしょう。個人的には出て行きたいと思っているブラジル学校経営者でも、先生たちが続けて相次いで辞めて行けば、「教育の質」も保てなくなり、学校を維持できなくなります。
今例えばブラジル学校が全部閉鎖されたら、日本の学校が本当に暖かく向かえ、保護者も安心して
預かってくれる場所で、先生方、学校関係者に喜んで受入れてくれるのでしょうか。
受けられるのでしょうか。外国人学校が話してきた社会的な役割は極めて大きいはずだと理解できると思います。
個人的にできる範囲で、確かな情報だと思えば発信していますが、とても手に負えない規模の問題です。
限界です。このようなことをやっていて、意味あるのかと疑問も感じてきました。
是非、これを受け取っている人で、適任でもっと的確な対応できる人ご存知でしたら、このような時に、ブラジル学校をはじめとする、外国人学校の状況を是非総括的に考えていただくこと、その保護者がこの社会で安心して生活し、この社会を支え続けることをできるよう願うばかりです。
一人ひとり日本で生活している人びと、この社会の多様性とどう向き合うのか、難しい問題はたくさんあるのは分かっていますが、是非考えていただければと思います。
長々と混乱した文章ですが、どうか、考えていただければと思います。
子どもたちは本当に不安な状況です。「外国人からの献金問題」後、自分の立場が思い知らされました。しかし、この非常事態ですので、それでもあらゆる心配しています。
被災地では、そこにいる人びとは間違いなく助け合っています。それをきいて、安心はしました。しかし、テレビみながら、遠くから状況をみている人は、普通に生活するのは当然必要ですが、その普通の生活がどのように維持されているのかを想像することができているのでしょうか。
理解者がとにかくこの社会に増え、外国人をふつうの人間として受入れて、協働でこの社会をささえ、つつけて行くことができる社会づくりが進むよう願いたい。
リリアン テルミ ハタノです。

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